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検査と治療方法は?

「治療を受けたらすぐに妊娠できた」という例はたくさんあります。“私って、もうダメなのかな…”と悩む前に、“ちょっと検査を受けてみようかな”という気軽な気持ちが大切です。

排卵・受精・着床の条件をチェック

不妊症は、さまざまな検査を通して排卵・受精・着床の問題を一つひとつ調べ、治療方法を決定していきます。 もちろん、基礎体温や頚管粘液など、検査を受けなくても自分でチェックできる項目もあります。
※基礎体温と頚管粘液については、「女性が知りたい女性の体」コンテンツをご覧ください。



主な検査方法
ホルモン値検査 血液や尿中のホルモン量と、その変化を測定。
生理や排卵期で大きく変化するホルモン分泌の特性を利用して、排卵や卵巣・子宮内膜などの状況を
判断します。
性感染症検査 クラミジアや淋病などに代表される性感染症の検査を実施。
また、月経血を培養することで最近増加している性器結核もチェックします。
頚管粘液検査 排卵期に子宮頚管から分泌される粘液を採取し、乾燥させてから顕微鏡で観察。
正常な場合は“シダの葉”状の結晶が現れます。粘液量が少ない、粘度が高い場合は、
精子が子宮に進入しにくくなります。
ヒューナーテスト 抗精子抗体検査の一つ。排卵期にSEXし、その3〜5時間後に検査を実施します。
精子と頚管粘液の相性をみるもので、頚管粘液を採取し、精子の状態を顕微鏡でチェックします。
子宮卵管造影検査 細いチューブで子宮内に造影剤を流し込み、子宮の奇形や卵管の通りなどをレントゲンで確認。
また、油性の造影剤を使用すると卵管の通りが一時的に良くなり、妊娠しやすくなるようです。
卵管通気検査 炭酸ガスを子宮内に送り込み、卵管の通りをチェック。
左右の卵管を経て腹腔内に排出される空気音を聴診器で聴き取り、同時に卵管内の圧力を測定します。
卵管通水検査 炭酸ガスの代わりに、ホルモン剤を含んだ生理食塩水を子宮内に注入。
これにより卵管が拡大し、妊娠の確率が高まるケースもあります。
子宮内膜組織検査 排卵後の子宮内膜組織を採取し、着床しやすい状態かどうかを顕微鏡で確認。
異常がある場合は古い内膜を掻き出しますが、これにより妊娠しやすくなるようです。
超音波検査 卵巣嚢腫や子宮内膜症、子宮筋腫などの有無を確認。排卵期であれば、卵胞の大きさもチェックできます。
経膣式と経腹式の2種類がありますが、不妊検査で使用されるのはほとんど経膣式です。
子宮鏡検査 子宮筋腫や子宮内膜ポリープ、子宮奇形などの有無を確認。
ファイバースコープや硬性鏡を子宮口に挿入し、モニターでチェックします。
腹腔鏡検査 へその下を1センチ程度切り、ガスを注入して腹部を膨らませた上でライトのついた内視鏡を挿入。
モニターを見ながら、下腹部の1〜2カ所に鉗子を挿入して検査します。
超音波や子宮卵管造影よりも確実な検査方法で、異常を見つけた時点で治療できるという利点もあります。
精液検査 採取した精液の量や濃度、運動率などを確認。検査を受ける前は、数日間の禁欲が必要です。
また、一度の検査ですべてを判断することは難しいので、必ず数回は受けてみましょう。
精子不動化試験 抗精子抗体検査の一つ。女性の血液(血清)に精子を加えて様子を確認します。
この抗体は女性にも男性にもできる可能性があるので、パートナーとともに検査を受けましょう。

主な治療方法
排卵誘発 排卵誘発剤を服用(または注射)。黄体機能などを改善するために使われるケースもあります。
さまざまな種類があり、治療目的によって複数を組み合わせて使用することも多いようです。
タイミング指導 超音波で卵胞の発育具合を確認したり、尿・血液検査などで排卵日を特定。
排卵のタイミングに合わせてSEXをするように指示を受けます。
その際、排卵誘発剤を使用することもあります。
人工授精 排卵日を特定し、採取した精液を選別(または濃縮)して子宮内に直接注入。
タイミング指導を数回受けても妊娠しない場合に実施します。
排卵誘発剤も併用することで、精子と卵子の出会う確率をさらに高めます。
体外受精 精子と卵子をそれぞれ採取し、培養器内で受精させて子宮内にもどす方法。
最近では、受精卵を長時間にわたって培養し、さらに発育した状態での移植も行われています。
あまった受精卵は、妊娠しなかった場合を想定して液体窒素の中で冷凍保存されます。
顕微授精 精子を卵子の細胞質内に直接注入する方法。
精巣組織の一部を取り出し、精子を採取して行うケースもあります。
たった一つの精子でも受精が可能なので、精子の数や運動性に問題がある場合などに有効です。
腹腔鏡手術 腹腔鏡検査で卵管や卵巣の癒着などが見つかった場合、同時に治療も実施。
腹腔内を洗浄するので、有害な物質も洗い流されます。開腹手術に比べ、術後の痛みが軽く、
傷口も目立ちません。
また、開腹手術のように、新たな癒着が生じる心配もありません。




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